
ディーノとは、ヴェネツィアのある”Osteria Oliva Nera”のオーナーシェフです。
私(田口)がイタリア料理の修業のため初めて渡伊した際、
修業先を探すためイタリアンレストランのお店を巡ってました。
現実は厳しく、大半のレストランが ”出ていけ!” ”帰れ!” その一言でした。
後先を考えず最低限の生活費だけを握りしめて渡伊していた僕は計300件以上のレストランを
歩き回った結果、お金が全てなくなってしまい、野宿をしながら、孤独と悔しさ、
色んな思いが入り交じるなかヴェネツィアのあるお店をいつものように働かしてくれと伝えた。
すると、何を言っているかしっかりと分からなかったが
いつもと違うことをいってるのだけは分かった。
ディーノとの出会いはここから始まりました。
ディーノは、”いつから働ける?飯食べてるか?家あるか?”
こんなよくわからない東洋人、イタリア語も話せないし、
どんなやつかもわからない僕にその日の夜から家も食事も用意してくれた。
その後、無我夢中で修業をさせていただき、帰国前にディーノと約束したことがありました。ヴェネツィアにあるOsteria Oliva Neraを東京で出店することを。
帰国後、ディーノが亡くなりました。
僕にとってディーノと約束したことが僕の生きる道しるべ、叶えるべき目的でした。
今は亡きディーノとの約束をようやく実現することができ、オープンするまでにも
色んな障害がありましたが、ディーノが側にいてくれたから
こうしてオープンすることができたとつくづく思います。
ディーノとの思い出は書ききれないほどありますが、最後に彼と約束したことを実現させたことが
一番の供養になると思ってます。
彼と過ごした事は忘れません。これからも彼と一緒にがんばろう!って思います。
”Osteria Oliva Nera”に恥じない本場ヴェネツィアの味を再現することを誓います。
是非、一度足を運んで頂けましたら幸いです。
18歳でイタリア料理の道に入り、某有名店を数店舗修行したのち23歳で渡伊。
帰国後、数ヶ月働いたのち、イタリアへの魅力に惹かれ25歳で再度、本格的に渡伊。
ヴェネツィアにある有名店”Osteria Oliva Nera”で修行し、シェフに就任。
イタリア全土を回り帰国。
現在のOsteria Oliva Nera a TOKYOとして、地元の北区王子で独立。
ヴェネツィアのOsteria Oliva Neraの味を再現
